2013年2月8日金曜日

公海上、射撃管制用レーダー事件(6):今度は通常の艦載レーダーと言い逃れ

_

●ANNニュース


CRI online 2013-02-08 11:51:34  
http://japanese.cri.cn/881/2013/02/08/161s204455.htm

国防省、「火器レーダーは日本艦艇に照射しなかった」

 中国海軍の艦艇が海上自衛隊護衛艦に射撃用の火器管制レーダーを照射したとの日本政府の発表に対して、中国国防省報道事務局は7日夜、「事実と違う」と否定しました。

 中国国防省報道事務局によりますと、1月19日午後4時ごろ、中国海軍の護衛艦が東海の関係海域で恒例の訓練を行った際、日本の自衛隊ヘリの接近に気付いたということです。
 中国護衛艦のレーダーは正常な観察警戒の状態を保持し、火器管制レーダーを照射することはしませんでした。
 また、1月30日午前9時ごろ、中国海軍の艦艇が同じ海域で訓練をしていた際、日本の駆逐艦「夕立」が近距離で追跡や監視することに気付いたが、そのときも火器管制レーダーを照射することはしませんでした。

 国防省報道事務局は
 「ここ数年、日本の艦艇や戦闘機は中国の海軍艦艇を長時間、近距離で追跡、監視している。
 これは中日における海と空の安全問題を引き起こす根源である。
 これについて、中国は数回にわたり日本側に交渉を提案した」
とした上で、
 「このほど、日本は、中国軍の正常な訓練活動を歪曲した不実な発言を広めている。
 今回、中国が事実を調査する前に、日本側は一方的にメディアに虚偽の情報を伝えた。
 日本政府の高官は無責任な発表をし、『中国脅威論』を煽り、緊迫した雰囲気を作り上げ、世論を間違った方向に導いた。
 このような動きには警戒し、配慮すべきだ」
と強調しました。
 また、
 「中国は、日本が確実で効率のある措置を講じ、東海情勢を緊迫させる行為を止め、責任感のない発言をこれ以上しないことを希望する」
との考えを示しました。



2013/02/08 13:37   【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/201302/CN2013020801001110.html

中国、射撃用レーダーは否定 「監視用」を使ったと主張

 衆院予算委で答弁する岸田外相=8日午前

 政府は8日、中国海軍艦船による日本の海上自衛隊護衛艦などへの射撃管制用レーダー照射について、中国国防省が在中国の日本大使館に対して7日夕、 
 「日本政府が公表した事案の内容は事実に合致していない」
と主張したことを明らかにした。
 日本側は「全く受け入れられない」と反論した。 
 中国国防省は8日、インターネットのホームページで射撃管制用レーダーを使用したとする日本側の説明を正式に否定。
 監視用レーダーを使ったと主張した。
 日米両政府は外務・防衛当局の審議官級協議をワシントンで開き、連携を確認した。




●TBSニュース



 やっとこさ出てきました。
 中国政府による初の正式談話。

レコードチャイナ 配信日時:2013年2月8日 16時20分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=69266&type=0

<レーダー照射>
 中国政府初の正式談話、
 「一方的な虚偽情報」と日本を強く非難―中国国防部

 2013年2月8日、中国海軍の艦艇が海自護衛艦に射撃用レーダーを照射した事件について、中国国防部は公式サイト上で説明文を掲載。
 中国政府として初の正式な談話を発表する運びとなった。
 中国国営・新華社の報道。

 日本の小野寺五典防衛相は5日、前月30日に東シナ海で中国の艦艇が日本の護衛艦に向けて射撃管制用レーダーを照射していたと発表した。
 これについて7日、中国国防部がこの事実を否定する声明を出した。
 「日本の戦闘機が中国監視船などに接近したことが両国空・海の安全を脅かしている」
と主張している。

 8日、中国国防部は公式サイト上でさらに詳細な説明を加えた
 これによると先月19日、中国海軍の護衛艦1隻が東シナ海周辺で定期訓練を行っていた際、自衛隊の艦載ヘリが接近してきたために「艦載レーダー」で警戒を行った。
 さらに30日朝、中国艦艇が同じく東シナ海海域で定期訓練を行っていた際にも、日本の護衛艦ゆうだちが近距離に接近、追跡と監視を行ったため、同様に艦載レーダーで通常の警戒を行った。
 射撃管制レーダーを使用していたという日本側の主張は「事実ではない」としりぞけている

 また、
 「最近になって日本側は、中国軍の正常な訓練活動に関して間断なく事実と異なる主張を重ね、今回の件においても中国側に事実確認をすることなく、一方的に虚偽の情報を報道機関に流し、政府高官も無責任な見解を発表することで、“中国脅威論”をもって情勢の緊張や国際世論のミスリードを呼び込んでいることは、警戒と熟考に値する」
と、激しい非難を表明している。


 艦載レーダーというのは通常の「海上レーダー」である。
 でもこのモタモタ加減は
 「談話の内容の信ぴょう性がほとんどない」
と宣言しているようなものである。
 もし宣言の内容だけなら、さっさと発表してしまえばいいのに、それができなかった中国側苦慮が見通せる。
 おそらくは射撃管制用レーダーを使ったのであろうが、それを認めると国際社会から中国軍部の公海公法無視の姿勢に非難が集中することになるので、なんとか言いくるめる方法を模索していたというところだろう。
 民間のパクリ程度の国際法無視なら許せるが、戦争に発展しかねない射撃管制レーダーでは、解放軍自体の軍事教育のレベルの問題となり、国際的な信用が一気に低下しかねないことにもなる。
 ここ2,3日は薄氷を踏む思い出あっただろう。
 しかし、
おそらく国際社会では誰もこの宣言を信じる者はいないだろう。