●8日、中国全国政治協商会議委員、国家測量製図局副局長の李明徳氏は、「時機を見計らって釣魚島(日本名・尖閣諸島)に測量隊を派遣し、測量標識を設置する」と表明。「釣魚島がもっとはっきり見えるようにする」と語った。写真は中国で発行された尖閣諸島の地図。
いよいよやる気か
面白くなってきそうである。
巡視船の鬼ごっこではラチがあくまい。
もう一歩踏み込まないと中国民衆が納得すまい。
『
レコードチャイナ 配信日時:2013年3月9日 17時16分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=70148&type=0
尖閣諸島への測量標識設置を計画―中国
2013年3月9日、京華時報によると、中国全国政治協商会議(全国政協)委員、国家測量製図局副局長の李明徳(リー・ミンダー)氏は8日、
「時機を見計らって釣魚島(日本名・尖閣諸島)に測量隊を派遣し、測量標識を設置する」
と表明。
釣魚島がもっとはっきり見えるようにする」
と語った。
李氏によると、昨年9月に発行された釣魚島の地図は、航空宇宙分野の手法を応用して実測したもの。
釣魚島の立体的な起伏がすべて確認でき、付属諸島の地名もすでに命名済みだという。
「現在公開されている釣魚島の地図データは主に無人機や衛星で収集したもの。
今後は測量のやり直しではなく、精度を高めて周辺の付属島しょまで測量する」
と語った。
2009年に立ち上がった国家海洋島(礁)測量プロジェクトは、国家測量製図地理情報局を中心に、中国人民解放軍参謀本部関連局、国家海洋局、海軍航海保証部が参加。
第2期プロジェクトは、釣魚島海域全体が対象範囲となっている。
測量に当たり釣魚島に向かうどうかについて、李氏は
「われわれの領土だから、あり得る。
今後は測量隊を派遣するほか、島に測量標識も設置する」
と可能性を示唆。
「衛星による測位には地上制御点が必要となる。
この制御点は中国の座標システムの一部」
と説明した。
李氏によると、中国はまだ釣魚島に正確な測量点がなく、現在のデータは推測したもの。
測量標識ができれば、釣魚島の地理データの精度が高まるほか、周辺海域の地形も明らかになるという。
李氏は、第2期の測量では南シナ海の島と岩礁の探測を検討していると明らかにした。
「以前は1つの点でしかなく、水深など細部が分からなかった。
今後は海上、海中の状況がともに明らかになり、より正確な測量・製図が可能となる」
と話した。
(提供/人民網日本語版・翻訳/YT・編集/TF)
』
『
jiji.com (2013/03/10-16:09)
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2013031000108
尖閣対抗、態勢強化着々と=「習近平色」出た機構改革-中国
【北京時事】中国政府は10日に提案した機構改革案で国家海洋局の権限強化や国家海洋委員会の新設などを明記し、習近平指導部は沖縄県・尖閣諸島や南シナ海をにらみ、国家の主権・領土問題で譲歩しない姿勢を誇示した。
尖閣周辺海域で海上保安庁に対抗する態勢を着々と強化している表れであり、日本政府も海上保安庁の体制強化など新たな対応を迫られそうだ。
習指導部は、日本政府が尖閣諸島を国有化した直後の昨年9月、「中央海洋権益工作指導小組」と呼ばれる新たな専門組織を立ち上げ、習総書記自らが組長に就いた。
同小組は海洋政策のための最高機関で、新設される国家海洋委員会は同小組の指示に基づき、国家海洋発展戦略を策定するとみられる。
公安省、農業省などの海洋部門を統合して権限を強化した国家海洋局は「実動部隊」としてパトロールを常態化させ、尖閣諸島により接近しようと活動を活発化させる方針だ。
中国外交筋は
「政府や軍の中には、国家海洋局は権限が弱いため、指揮・情報系統がバラバラだった海洋部局の統合により海上保安庁に対抗すべきだとの声が強かった」
と解説。
今回はその一歩を踏み出したもので、背後には、尖閣問題をめぐり対日強硬姿勢を貫く習総書記の指示があったのは間違いない。
一方、解体される鉄道省は、独自の警察や裁判所を持ち、「独立王国」と言われた。
2008年の機構改革では
「江沢民氏を後ろ盾に劉志軍前鉄道相が再編に抵抗」(共産党筋)、
リストラ対象から免れた。
しかし、鉄道利権を一手に握り巨額賄賂を受領した劉前鉄道相の解任を契機に、高速鉄道事故も重なり、鉄道省解体に向け一気に進んだ。
李克強・次期首相は自らが主導した機構改革を通じて権力基盤を強化したい意向だ。
ただ今回の改革は
「不作為や乱れた行為が横行し、権力を使って私腹を肥やし、汚職・腐敗をむさぼるなどの現象がいまだ有効に抑制されていない」(機構改革案)
と嘆く習総書記の意向が強くにじみ出たものとの見方が強い。
(2013/03/10-16:09)
』
しかし、これを見ているかぎり軍事的衝突は見えてこない。
客観的に言って、尖閣問題での「日中軍事衝突はない」。
理由は一つ。
解放軍海軍はこの問題に首を突っ込みたくないから。
ということは、解放軍海軍は共産党のコントロールを抜けているということでもある。
解放軍の目的は共産党を守ることである。
尖閣問題には共産党を軍事攻撃するような勢力は存在しない。
現況は事件の前も今も変わってはいない。
その現況を変えるように軍事力が動く必要はない、と海軍は判断しているということである。
海軍はどこでもそうだが、国際公法に準じて行動する。
その分、はるかに他の解放軍部隊より開明的である。
「実効支配しているものが優先する」というのは国際的な常識。
もしそれに解放軍が歯向かうとなると、日本の自衛隊が出てくる。
以前あったフォークランド紛争と同じになる。
イギリス海軍が多大の犠牲を出してでもアルゼンチン海軍を海に沈めた記憶が蘇る。
同じ事を日本はやるだろう。
解放軍が出ていけば、自衛隊は出ていかざるをえない。
今の自衛隊はその気になっている。
自衛隊がその気になっているということは、解放軍はその気になれない、ということである。
自衛隊は解放軍が尖閣に侵攻してくることを念頭において作戦を立てている。
そこに解放軍が出ていくというのは、死地に身を置くようなものである。
仮に解放軍が尖閣を奪回しても、それを維持するには、制海権と制空権を握らねばならない。
そのためには、この海域、空域に相当数の艦船、戦闘機を貼り付けねばならない。
それを、数年にわたって実行して初めて領有権の主張ができる。
いくら豊かな解放軍でも、さほどに長期にわたって軍事力を尖閣に貼り続けるわけにはいかない。
いくらやっても数ヶ月が限度である。
それ以上やると国内から
「それが解放軍の仕事か、ほかにやることがあるだろう」
という非難の声が上がる。
それ以前に自衛隊が絶対にそれを許さない。
自衛隊もメンツがある。
やられっぱなしで引っ込んでいるとは思えない。
戦闘が行われて結果として引き分けに終わったとしても、内的ダメージは解放軍に残る。
自衛隊は国軍である。
解放軍は私軍である。
どのくらいの艦艇を、どのくらいの戦闘機を失うかわからないが、もし失えば解放軍内部での海軍と空軍の発言権は落ちる。
解放軍の評価は兵器装備の数によって決まる。
強い弱いではない。
艦艇あるいは飛行機をたくさんもっていた方が発言力が高くなる。
その兵器装備を失えば作戦のまずさによる非難が渦巻き、風当たりが強くなる。
私軍集団である解放軍内部の権力闘争のバランスが崩れる。
これが解放軍部隊、すなわち共産党党軍、すなわち私兵軍の泣き所である。
尖閣諸島が宝の眠る島なら別だが、たかが無人島奪取のために解放軍海軍は自己の権力権威を危険にさらすようなことはしない。
よって、解放軍海軍は絶対に出てこない。
安穏に武器兵器装備を失わないように日々をやり過ごすのが「解放軍の軍是」でもある。
同じように解放軍空軍も虎の子のジェット戦闘機を失うようなことはしない。
長期にわたって制海権、制空権を解放軍が保持できる見通しがたたない以上、
結果として、尖閣諸島で軍事衝突はない。
よって共産党の人気取りに解放軍は付き合わない。
とすると、尖閣はどうなるのか。
というより、共産党はどうするか。
軍事衝突ではなく、警察権の争いを目的にするしかなくなる。
それが習近平がとれる手段であろう。
つまり、軍隊が動いてくれないので「警察」を強化してすり替えてしまおうというわけである。
民衆にとっては軍事も警察も同じ暴力機関であることには代わりはない。
それで、社会不満を沈め、弱腰と非難されている状況を打破しようと言うわけである。
つまり、政府は「一生懸命やってますよ」というホーズを民衆にアピールしようというわけである。
「警察権が尖閣に及べば、それは尖閣の領有権を得たものと同じ」
という考え方である。
問題は、警察権行使に入って、逆に日本の警察権力に捕まって「逮捕」ということにでもなったら、みじめなものになる。
逆に日本の漁船をうまく捕まえて「逮捕した」とアピールして、中国の警察権力が尖閣にまで及んでいることを見せたいのが中国であろう。
相手国の漁船を捕まえるか、相手国の警察執行官を捕まえるか、のゲームになるかもしれない。
それは今後の話になるが、いまほぼ断言できるのは
尖閣問題では軍事衝突は起こらない。
なぜなら、解放軍海軍は出陣しないから。
である。
よって、今後は警察権の戦いになる。
これがいわゆる「静かにして、長い戦い」である。
では、中国が尖閣の警察権の奪取に成功するかというと、これは無理である。
軍事力と警察権では大人と子供の差がある。
巡視船の鬼ごっこが大規模にかつ、頻繁におこなわれるようになることだけであろう。
ゲームが白熱化するが、状況や結果が変わるわけではない。
中国としては、当局が頑張ってやっている、とアピールしたいだけで、
尖閣の領有権奪回など無理なことは端から分かっているはずである。
あの事件を起こしてしまったことで、引っ込みのつかなくなった尻拭いをやっているにすぎない。
『
●ANNニュース
●JNNニュース
』
【参考】
『
NHKニュース 3月11日 4時15分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130311/k10013101891000.html
フォークランド諸島で住民投票
南大西洋のフォークランド諸島では、実効支配を続けるイギリスと領有権を主張するアルゼンチンの対立が続くなか、島の住民がイギリスへの帰属を望む意思を示そうという初めての住民投票が始まり、アルゼンチンとの間で再び緊張が高まることも予想されます。
フォークランド諸島を巡っては1982年に実効支配を続けるイギリスと領有権を主張するアルゼンチンとの間で武力衝突が起き、最近もイギリス企業が沖合の海底油田の開発を始めたことにアルゼンチン側が反発して島に立ち寄った船の自国への入港を拒否するなど、両国の対立が続いています。
こうしたなか、島の自治政府は、イギリスへの帰属を望む住民の意思を確認するための初めての住民投票を実施することになり、10日、投票が始まりました。
投票権を持つのは、島の住民およそ1600人で、各地の投票所には朝から次々と有権者が訪れ、一票を投じていました。
投票の結果は11日中にも判明し、圧倒的多数がイギリスへの帰属を支持するのは確実で、これを受けて自治政府はイギリス政府に対し海外領土にとどまる意向を伝える方針です。
一方、島を「マルビナス諸島」と呼んで領有権を主張しているアルゼンチン側は、
「住民投票は単なる宣伝活動に過ぎない」
と反発し結果を受け入れない構えで、今後、両国の間で再び緊張が高まることも予想されます。
』
『
東京新聞 2013年3月13日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2013031302000113.html
フォークランド 「英領維持」99.8%
【ロンドン=有賀信彦】英国とアルゼンチンが領有権を争う英領フォークランド(アルゼンチン名マルビナス)諸島の英への帰属の是非を問う住民投票の開票結果が十一日発表され英領帰属の維持を望む票が99・8%と圧倒的多数を占めた。
住民投票は「英領維持を望むか」の一問。地元自治政府の発表によると、投票率は92%。
有効投票数千五百十七票のうち英領維持が千五百十三票、反対は三票で、一票はどちらでもないとの扱いとなっている。
地元自治政府のヘイウッド総督は
「圧倒的多数の賛成ほど、はっきりとした島民の意思の表明はない」
と英領維持を希望することを強調。
ヘイグ英外相は声明の中で
「島民が島の将来を自ら決める権利があることは当然だ」
と指摘。
「この権利は尊重されるべきだ」
とし、アルゼンチンが投票結果を受け入れるよう求めた。
一方、アルゼンチン政府は「島民は英による入植者で、投票自体が違法」との立場を堅持。駐英アルゼンチン大使は「島民が英国人であることは尊重するが、島は英国のものではない」と主張する。
同諸島は1833年に英が実効支配を開始。アルゼンチンは一八一六年のスペインからの独立時に領有権を引き継いだと主張している。1982年にアルゼンチン軍事政権が占領し、英が奪還するフォークランド紛争が起きた。近海に豊富な石油資源があり、フェルナンデス大統領は英に返還を求める発言を繰り返している。
』
『
●JNNニュース
』
東京新聞 2013年3月13日 朝刊
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2013031302000113.html
フォークランド 「英領維持」99.8%
【ロンドン=有賀信彦】英国とアルゼンチンが領有権を争う英領フォークランド(アルゼンチン名マルビナス)諸島の英への帰属の是非を問う住民投票の開票結果が十一日発表され英領帰属の維持を望む票が99・8%と圧倒的多数を占めた。
住民投票は「英領維持を望むか」の一問。地元自治政府の発表によると、投票率は92%。
有効投票数千五百十七票のうち英領維持が千五百十三票、反対は三票で、一票はどちらでもないとの扱いとなっている。
地元自治政府のヘイウッド総督は
「圧倒的多数の賛成ほど、はっきりとした島民の意思の表明はない」
と英領維持を希望することを強調。
ヘイグ英外相は声明の中で
「島民が島の将来を自ら決める権利があることは当然だ」
と指摘。
「この権利は尊重されるべきだ」
とし、アルゼンチンが投票結果を受け入れるよう求めた。
一方、アルゼンチン政府は「島民は英による入植者で、投票自体が違法」との立場を堅持。駐英アルゼンチン大使は「島民が英国人であることは尊重するが、島は英国のものではない」と主張する。
同諸島は1833年に英が実効支配を開始。アルゼンチンは一八一六年のスペインからの独立時に領有権を引き継いだと主張している。1982年にアルゼンチン軍事政権が占領し、英が奪還するフォークランド紛争が起きた。近海に豊富な石油資源があり、フェルナンデス大統領は英に返還を求める発言を繰り返している。
』
『
●JNNニュース
』
【中国海軍射撃用レーダー照射】