2013年3月7日木曜日

ナンバー2の苦悩:朝鮮戦争の休戦協定白紙化、北朝鮮の「中国への報復」

_


●5日、北朝鮮が朝鮮戦争の休戦協定白紙化を表明したことについて、中国への報復や中国を戦争に巻き込む目的との見方もある。


レコードチャイナ 配信日時:2013年3月7日 13時44分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=70082&type=0

朝鮮戦争の休戦協定白紙化、北朝鮮の「中国への報復」
あるいは、「中国の参戦狙い」との見方も―米華字メディア

 2013年3月5日、米華字ニュースサイト・多維新聞は
 北朝鮮が朝鮮戦争の休戦協定白紙化を表明
したことについて、
 この表明は中国への報復であり、中国を戦争に巻き込む目的との見方もあると分析した。

 朝鮮戦争の休戦協定は、文字通り暫定的な休戦の協定であって、終戦協定ではない
 休戦協定の白紙化は朝鮮半島が戦時の状態に戻るということであり、
 北朝鮮が米国や韓国に対して進撃する可能性が常に存在することになる。
 即ち、第2次朝鮮戦争が一触即発の状態にあることを意味する。
 一部の専門家は、休戦協定の白紙化表明は米韓に対するものであるが、実際の北朝鮮の狙いは中国への報復にあると分析している。

 韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領は就任演説で「北朝鮮が一日も早く核を放棄し、共に発展していくことを望む」と語り、李明博(イ・ミョンバク)前政権に比べ、北朝鮮に対し大きく前へ踏み出した。

 また、休戦協定白紙化表明の前日には、北朝鮮を訪れて金正恩(キム・ジョンウン)第1書記と会談した米プロバスケットボール(NBA)の元スター選手、デニス・ロッドマン氏が、帰国後テレビ番組に出演し、金正恩氏から「オバマ大統領から電話してもらいたい」とのメッセージを預かったことを明かした。
 冷戦当時に米中間で演じられたピンポン外交を参考に、金正恩氏がバスケットバール外交を試みているとの見方もある。

 こうした状況であったにもかかわらず、突然宣言された休戦協定の白紙化表明について、専門家は
 「北朝鮮が先月行った3回目の地下核実験に対し、米中両国が北朝鮮に対する第一段階の制裁協議内容ですでに一致したことにカギがある」
とみる。
 これまで北朝鮮を擁護してきた
 中国の制裁に対する同意が、北朝鮮を激怒させた
との分析である。

 また、別の専門家は今回の表明によって中国と米国の開戦を招く可能性さえあると指摘する。
 2021年まで効力を有する「中朝友好互助条約」の第2条では、
 「条約締結の一方がいかなる国あるいは複数国の連合から武装攻撃を受け、戦争状態になった場合にも、締結の別の一方は直ちに軍事およびその他の援助を全力で与えなければならない」
と規定している。
 北朝鮮が米韓に侵攻し、戦争が勃発すれば、中国は参戦せざるを得ないのである。


 これが「ナンバー2」という席に座ったものの苦悩である。
 ナンバー2とは、その権力を振り回すところではない。
 次から次へと下から押し上げられてくる難問を、上手に処理していくことを求められている席である。

 北朝鮮が侵攻する限りは条約に抵触しない。
 あくまでも「攻撃を受けた場合」に限るのである。
 自らが攻撃の緒を切り、それが内戦なら条約は有効化されない。
 それが北朝鮮のもくろみであろう。

 尖閣問題で失敗し、今度は北朝鮮に「朝鮮戦争休戦協定白紙化」を実行されている。
 中国は踏んだり蹴ったりの状況に追い込まれている。
 もし、次に台湾に独立運動の兆しが先鋭化でもされたら、いいとこなしになってしまう。
 中国はナンバー2になって舞い上がってしまい、「ナンバー2の仕事」を忘れてしまっている。
 ナンバー2とは調停役だということである。
 自らが「オレはナンバー2だ!」と威張りちらす場所ではないのである。
 たった一年で中国の立場はガラリと変わってしまった。
 誰も、中国をタブー視しなくなったし、顔色を伺って意見の表明を控えることもなくなった
 もはや、中国にはカリスマがなくなり、そのオーラも消えつつある。

  確実に言えることは、
 中国は尖閣問題の対応を間違えたために、ズルズルと足元が崩れはじめてきている、
ということだ。
 このまま、アリ地獄に掬われてしまうのか、それとも起死回生の手段を使ってでもそれを食い止められるのか。
 もし、秘策を使ったとき、国内の反発はいかほどになるだろうか、おそらく誰にも分からないだろう。



【中国海軍射撃用レーダー照射】


_