2013年3月17日日曜日

日本の警告か?:防衛相「直接、主体的に紛争当事国になるかも」





●15日、中国人民解放軍の朱成虎少将は、南シナ海や尖閣諸島をめぐる領有権問題について、「現状変化を求めているのは中国ではない」と発言。写真は中国海軍の東海艦隊。


NHKニュース 3月17日 12時19分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130317/k10013253811000.html

首相 領土・領海・領空に挑発が続く

 安倍総理大臣は、神奈川県横須賀市の防衛大学校の卒業式で訓示し、
 「日米安保体制の下での抑止力を高めるためにも、わが国はさらなる役割を果たしていかねばならない」
と述べ、海洋進出を進める中国などを念頭に、抑止力の向上を目指す考えを示しました。

 この中で安倍総理大臣は、
 「万が一の『そのとき』に、国民の生命と財産、わが国の領土・領海・領空を断固として守り抜くという責任感を胸に刻み、いかなる厳しい訓練や任務にも耐えていってもらいたい」
と訓示しました。
そして安倍総理大臣は、
 「日本を取り巻く安全保障環境は厳しさを増し、わが国の領土・領海・領空に対する挑発が続いている。
 私は先頭に立って守り抜く決意だ」
と述べました。
そのうえで安倍総理大臣は、 
「11年ぶりに防衛関係費を増額する。
 今後、防衛計画の大綱を見直し、南西地域を含め、自衛隊の対応能力の向上を進める。 
 日米安保体制の下での抑止力を高めるためにも、わが国は、さらなる役割を果たしていかねばならない」
と述べ、海洋進出を進める中国などを念頭に、抑止力の向上を目指す考えを示しました。
 ことしの防衛大学校の卒業生は、留学生を除いて413人で、そのうち任官を辞退したのは7人でした。



日本経済新聞 2013/3/17 0:28
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS16026_W3A310C1000000/

 防衛相「主体的に紛争当事国になるかも」

 小野寺五典防衛相は16日、自民党本部での会合で、沖縄県・尖閣諸島周辺で領海侵犯を繰り返す中国の動きなどを踏まえ
 「安全保障環境は相当変わってきた。
 直接、日本の領土、領海、領空が侵犯される危機にどう向かうかが大きな流れだ
と述べた。
 そのうえで
 「直接、主体的に私どもが将来、紛争の当事国になるかもしれないという危機感のなかで安全保障体制をつくっていかなければいけない」
と語り、防衛力強化の必要性を訴えた。


 いわば一種の警告であろう。
 「日本は引かない」
ということであろう。
 「やるときはやる!」
という意思表示でもあろう。 


レコードチャイナ 配信日時:2013年3月17日 12時59分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=70395&type=0

解放軍少将、領土問題で現状変化を求めているのは「中国ではない」と主張―中国メディア

2013年3月15日、米ニューヨークで開催されている南シナ海問題の国際シンポジウムで、中国国防大学教授の朱成虎(ジュウ・チョンホー)人民解放軍少将は、
 「南シナ海や尖閣諸島問題で現状変化を求めているのは中国ではない」
と主張した。環球網の報道。

 朱少将は
 「南シナ海問題が紛争の焦点になることを中国は望んでいない。
 60年代以前には、今日のように主権を争うようなことはなかった」
と発言。
 さらに
 「米国が掲げる『自由航行権』の問題だが、中国はこれまで米船舶の正当な航行権益を脅かしたことはない」
と語った。

 クリストファー・ヒル前米国務次官補は
 「南シナ海問題はとても敏感な問題。
 関係各国は柔軟な姿勢で対応し、平和的手段で解決することを望む」
と発言。
 「米国が領有権問題に介入することはない」
という、これまでの姿勢を崩すことはなかった。

 2日間の日程で開催された今回のシンポジウムは、ニューヨークの研究・広報機関、アジア・ソサエティーとシンガポール国立大学リー・クアンユー公共政策学院の共同主催。中国、米国、シンガポール、ベトナムなど東南アジア各国の南シナ海問題の専門家が参加した。 


 事件が起きたころとは立場が逆転してしまっている。
 あのころは「日本にその覚悟があるか」と中国が脅しをかけてきた。
 でも今は日本が「直接、主体的に私どもが将来、紛争の当事国になるかもしれないという危機感のなかで安全保障体制をつくっていかなければいけない」として防衛力強化を打ち出してきている。
 つまり「日本にはその覚悟がある」ということになり、「中国にはその覚悟はあるか」という回答を迫っている状況になってきている。
 そしてその回答は、
 中国は「尖閣諸島問題で現状変化を求めているのは中国ではない」と後退してしまっている。
 ときはさまざまものを変えていくが、国際情勢ではそれが激しい。



【中国海軍射撃用レーダー照射】


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