●3月17日、中国の李克強首相は、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)閉幕日にあたり記者会見し、経済成長を確実にすることが最優先課題だとの認識を示した。北京で撮影(2013年 ロイター/Jason Lee)
『
ロイター 2013年 03月 17日 17:47 JST
http://jp.reuters.com/article/jpchina/idJPTYE92G00R20130317
中国全人代が閉幕、李首相「経済成長が最優先課題」
[北京 17日 ロイター]
中国の李克強首相は17日、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)閉幕日にあたり記者会見し、
★.経済成長を確実にすることが最優先課題だとの認識を示した。
★.腐敗問題に取り組み、既得権に切り込むことを約束したほか、
★.米国とのサイバー問題の解決に向けた決意を示した。
全人代で新たに就任した李首相は
「最重要課題は持続可能な経済成長を維持することだ」
と指摘。
「重要なのは経済構造改革だ。
われわれは改革の恩恵や内需の潜在力、創造性の活力を結集し、経済成長の新たなエンジンとしなければならない」
と述べた。
首相はリラックスした様子で手ぶりも時折交えながら
「改革に向けて、われわれは未知の領域に踏み出さなくてはならなくなると語ってきた。
持ち越されているいくつかの問題に取り組まなくてはならないかもしれない。
なぜなら、既得権に切り込まなくてはならないからだ」
と語った。
バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチ(香港)の中国担当チーフエコノミスト、Ting Lu氏は顧客向けノートの中で、改革志向的な発言は投資家に評価されるだろうと指摘。
「首相は改革に向けた主な障壁がイデオロギーよりも既得権であることをよく理解していた」
と述べた。
ただ、政府機関の認可が必要な項目を少なくとも3分の1減らすことを決めたとする以外に、政策に関する目立った内容はなかったとした。
■<腐敗、環境問題、所得格差>
首相は、資本市場や通貨の改革、腐敗問題への取り組みも約束。
官僚は公共への奉仕を選んだのだから、裕福になるとの考えはあきらめるべきだと述べた。
中国の改革に向けた幅広い努力により、環境規制の改善、大気汚染の軽減、食品や飲み水の安全性が高まることにつながると指摘。
環境汚染に対する民衆の怒りに配慮した格好だ。
また、同様に所得格差に民衆の怒りが高まっていることについて、所得再分配に向けた改革の必要性を強調。社会保障制度も、戸籍上の居住地に関係なく恩恵を受けられるように改革を進めると指摘した。
米中間のサイバーセキュリティーをめぐる問題については、中国自身が被害を受けているとした上で
「双方に対する根拠のない非難をするべきではなく、サイバーセキュリティーに資する現実的な行動に時間を費やすべきだと思う」
と述べた。
』
『
レコードチャイナ 配信日時:2013年3月18日 9時6分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=70406&type=0
閣僚ポストに博士号持つ10名が就任
=全人代、10年に一度の権力移譲が完了―中国
2013年3月16日、第12期全国人民代表大会(全人代)では、閣僚級人事の任命が行われ、
「10年に一度の権力移譲」が完了した。
RFI中国語版が伝えた。
商務部長に任命された高虎城(ガオ・フーチョン)氏はパリ大学で社会学博士の学位を取得し、欧州とアフリカでの勤務経験を持つ。
財政部長の楼継偉(ロウ・ジーウェイ)氏は政府系ファンドの会長であり、国際金融界の重要人物でもある。
人民銀行総裁には「ミスター元」として知られる周小川(ジョウ・シャオチュワン)氏が異例の留任となった。
このことからも、中国が金融改革と人民元の国際化などの通貨改革を重視していることが見て取れる。
特に注目が集まっているのは、王毅(ワン・イー)元駐日大使の外交部長就任だ。
王氏の起用については、前職の国務院台湾事務弁公室主任としての働きが評価されたことに加え、知日派として対日関係の立て直しが期待されているという分析がある。
中国の外相は李肇星(リー・ジャオシン)氏、楊潔チ(ヤン・ジエチー)氏と二代続けて「知米派」が続いていた。
駐日大使経験者の外相就任は、李肇星氏の先代である唐家セン氏以来となる。
国防部長は常万全(チャン・ワンチュアン)氏が就任した。
常氏は貧困家庭の出身で、有人宇宙飛行プロジェクトの総指揮を務めた経歴を持つ。
また、副首相に任命された馬凱(マー・カイ)氏にも注目が集まっている。
馬氏はかつて温家宝(ウェン・ジアバオ)前首相のもとで経済官僚を務めていた。
2003年3月の第10期全人代で、「国家発展計画委員会」から改組された「国家発展改革委員会」の初代主任を務めた。
今回閣僚級ポストにつく人物のうち、
★.8割が1950年代生まれで、
★.社会科学系のバックグラウンドを持つ者が増えた。
9割以上が大学以上の学歴を持ち、王毅外相を含む10名は博士の学位を保有している。
また、それぞれに他分野で能力を磨いてきた経験も持っているという。
』
『
サーチナニュース 2013/03/15(金) 12:25
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0315&f=politics_0315_002.shtml
李克強氏が中国首相に就任、習国家主席との関係は微妙
北京で開かれていた全国人民代表大会(=全人代、日本の国会に相当)は14日、李克強副首相を首相(国務院総理)に選出した。
李克強首相は1955年生まれ。
共産主義青年団(共青団)に入り頭角をあらわし、トップである第一書記などを務めた。
河南、遼寧省の政治トップである中国共産党省委員会書記を歴任。
2007年からは中国共産党の最高指導層である中央政治局常務委員会常務委員になった。
08年には副首相に就任。
胡錦濤前国家主席は当初、李克強氏を次期指導者に据えるつもりだったとされる。
しかし、軍や党内保守派の後押しで、習近平氏が08年には国家副主席に就任するなどで、両者の“出世レース”は逆転した。
習近平氏はそのまま、12年11月15日に中国共産党総書記と党中央軍事委員会主席に就任。
13年3月14日には国家主席に就任するなど、「中国最高権力者の3点セット」を手に入れた。
李克強首相は共青団時代、胡錦濤氏と行動することが多かったとされる。
極めて温厚であり、胡氏が李氏を引き立てたのは人格面を見込んだ面が大きいとされる。
政治面でも共青団のリーダーだった故胡耀邦、胡錦濤氏の流れを汲み、対日政策では、日本との対立より協調を志向する傾向が強いとの見方がある。
この点、習主席を支持している軍や保守派とは、考えがかなり異なる可能性が強い。
国内政治については、改革を進めることにより既得権益層の打破を図るとの考えを表明している。
そのため、共産党の保守派との対立が一層強まる可能性がある。
党、政府、軍のトップになった習近平主席が、党内保守派と軍の支持を得ているだけに、中国上層部では習近平主席と李克強首相の意見対立が発生する可能性もある。
しかし一方では、政権を磐石にするために両者が一致団結する必要もある。
中国の2人の“新しい国の顔”は「微妙な関係」にあると言える。
』
『
サーチナニュース 2013/03/14(木) 12:43
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2013&d=0314&f=politics_0314_005.shtml
習近平氏が中国国家主席に就任、対日政策は不透明
北京で開かれていた全国人民代表大会(=全人代、日本の国会に相当)は14日、中国共産党トップの習近平総書記を国家主席と中華人民共和国中央軍事委員会主席に選出した。
習近平氏は2008年に国家副主席に選出されたことなどで、中国の次期政権担当者として本命視されるようになった。
12年秋に共産党総書記と中央軍事委員会主席に選出され、さらに今回の全人代で国家主席に選出された。
習氏は中国最高権力者としての「3点セット」をすべて手に入れたことになる。
習近平氏は1953年の生まれ。
父親は中国共産党中央宣伝部部長、国務院秘書長などを務めた習仲勲氏。
父親が国家幹部だったため、いわゆる「太子党」のひとりとされることもあるが、「二世政治家が結束しているのかどうか」などの疑問もあり、太子党のグループとしての実情は不明だ。
同じく太子党の代表のひとりとされた薄熙来は2012年に「汚職」絡みの問題で失脚した。
習近平氏の場合、単に共産党長老の息子というだけではなく、文革時代に父親とともに迫害を受け下放(地方への事実上の追放)された経験があり、その後は地方の共産党幹部・行政官として実績を積み上げてきた点が評価されたとされる。
胡錦濤前主席(党総書記、中央軍事委員会主席)は当初、「子飼い」ともいえる共産主義青年団(共青団)出身の李克強氏を次期トップにすえようと考えていたとされる。
08年時点で習近平氏に「逆転」されたのは、習氏に軍幹部や共産党内の強い支持が集まったからとみられる。
そのため、習氏と軍部は強い結びつきがあるとされる。
しかし、習氏はかつてのトウ小平氏のように、場合によっては
「軍に反発があっても自分の考えに従わせる」
というような強権を発動することはできず
「軍の支持を受けて政権トップの座に就いた以上、軍のさまざまな意向に配慮せざるをえない」
という見方がある。
新政権内部には一方で、胡前主席の流れを汲む派閥の後継者も相当数入ることになった。
胡前主席は退任時期が迫った時期に、軍幹部にも政治的立場が近い若手を多く送り込んだ。
習近平政権が「微妙なバランス」の上に成立している構造は間違いなく、対日政策にしてもどのようなスタンスで臨むのかは不明。
一方で、日本側としては不用意に中国を刺激すると、中国指導陣が微妙な力関係の上に成立しているだけに、「対日強硬派」が「対日協調派」に対する攻撃材料として利用し、結果として中国がことさらに対日強硬路線に舵をとる可能性がある。
国内問題について、習氏は「腐敗撲滅」を強調しているが、温家宝前首相は習氏の考え方や手法に批判的という見方がある。
温首相は腐敗撲滅のための構造改革を目指したが、抵抗が強くて大きな成果はあげられなかった。
温前首相は、習氏の「腐敗撲滅」はスローガン主体であり、実効性に乏しいとみなしているとの見方がある。
』
【中国海軍射撃用レーダー照射】