●レコードチャイナより
昨年あたりの大言壮語はすっかり影を潜めてしまった日中関係である。
『
レコードチャイナ 配信日時:2013年2月14日 6時30分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=69387&type=0
<尖閣問題>
在日中国人の半数が「戦争すれば両者に傷」「棚上げすべき」―日本華字紙
2013年2月11日、日本の華字紙・中文導報は、尖閣問題における在日中国人の意見を探るアンケート調査を行った。
その結果、日中間で武力衝突が発生した場合、
「両国いずれもが傷つき、勝者はいない」
との回答がおよそ半数を占め、同様に半数が
「問題は棚上げすべき」
と回答したことが分かった。
日本政府が昨年9月に尖閣諸島を国有化してからまもなく半年。
調査は、同社がインターネットを通じ、日本在住の中国人読者に対して行った。以下、具体的な設問と集計結果。
■尖閣諸島の争いは両国の実利に関係するものか、あるいはメンツによるものか?
実利によるもの―31%
メンツによるもの―21%
どちらにも関連する―34%
第三者の謀略によるもの―11%
■両国はこの問題をいかに解決すべきか?
棚上げする―48%
軍事行動による解決―23%
対話による解決―20%
■今後、問題はどう展開するか?
軍事衝突はあり得ない―35%
局地的な軍事衝突が発生―43%
軍事衝突は避けられそうにない―16%
全面戦争に発展―4%
■両国が開戦した場合、勝つのはどちらか?
両国いずれもが傷つき、勝者はいない―50%
中国が勝つ―25%
日本が勝つ―11%
第三者に利がある―11%
■習近平(シー・ジンピン)新政権に寄せる問題解決への期待は?
現状維持で終わる―42%
戦争にまでエスカレートさせる可能性がある―28%
平和的な解決を促進できる―29%
■安倍新政権に寄せる問題解決への期待は?
現状維持で終わる―34%
戦争にまでエスカレートさせる可能性がある―50%
平和的な解決を促進できる―16%
■自身の日本での暮らしや仕事に対する影響は?
マイナスの影響がある―55%
プラスの影響がある―7%
影響なし―36%
』
在日中国人にとっては日中関係の冷戦化はてひどい打撃を与えたであろうし、与えるであろう。
その関係の解決に「棚上げ」というのはまずないのではないか。
棚上げとは事件の発生する前に戻るということである。
もしそうなら、
中国の民衆にとっては「なんのためにあそこまでやったか」
がわからなくなってくるし、その行動によって得たものがまるでなくなる。
それでは、最近つとに成金化している中国人には納得しないだろう。
おそらく、
「棚上げ」解決法はありえない
とみた方が無難だ。
日本の方はどうでもいいことだが、あれだけ暴れて、結果「なかったことにする」では本当にメンツが立たないだろう。
「国有化反対」で盛り上がったのだから、もしそれで解決が計られたら
中国にとって日本の「国有化承認」する
ということになってしまう。
ということは永久に、
「尖閣諸島の実効支配権は日本にある」
ということをも認めることになる。
まず、これは「ない」といっていいのでは。
では解決方法はというと、
「中国としては解決を目指さない」
ということだろう。
いまの係争状態を永久に続けていくことしか道はないのではないだろうか。
そして、中国としては孫子の兵法で、日本に倍する軍事力を保有して
「戦わずして勝つ」
段階にまでもっていくことだろう。
海戦を切って落として中国が勝つ見込みはほとんどない。
圧倒的なキャリアの違いは戦争では歴然と出てくる。
日本は戦争に関しては古強者である。
中国はそれを上回るような軍事力を保有したときはじめて、尖閣の領有を得ることができるだろう。
「兵器はハード、戦争はソフトシステム」だ。
ハードでソフトを伍していく状態になるまで、中国はこの状態を続けることになるだろう。
一節触発の状態を維持し続けることが、中国の戦法である。
それが中国流の解決方法でもある。
答えは急がないはずだ。
日本が苛立つのを待つということになるが、
問題は中国にとってこういう状態を維持し続けることができるかということであろう。
国内から弱腰の非難が湧き上がり、苦境に陥ることにもなりかねない。
よって、この状態を維持しつつも、ときどきちょっかいを出すことで息抜きをさせるという綱渡りをやっていくしかないのではなかろうか。
『
朝鮮日報 記事入力 : 2013/02/14 08:37
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2013/02/14/2013021400495.html
尖閣:中国艦隊が実戦訓練=中国紙
日米の離島奪還訓練に対抗か
中国共産党中央軍事委員会の機関紙「解放軍報」は13日、中国・東海艦隊所属の揚陸艦部隊が12日未明、敵機出現を仮想した実戦訓練をしたと報道した。
東海艦隊は日本と領有権問題を抱えている東シナ海の尖閣諸島(中国名:釣魚島)を管轄する部隊だ。
香港の日刊紙「明報」も同日
「中国軍の第2砲兵部隊(核・弾道ミサイル部隊)は東シナ海を目標にミサイル発射訓練を行った」
と報じた。
中国軍のこうした動きは、米海兵隊と日本の自衛隊が9 日、米国カリフォルニア州で合同で離島奪還訓練を実施したことへの対抗措置とみられる。
日米は、今回の訓練は「第三国」(中国)を狙ったものではないとしているが、中国は尖閣諸島を想定しているものと考えている。
同日の解放軍報によると、東海艦隊所属の揚陸艦が有事に備え監視任務に当たっている際、敵機2機が突然現れたことを想定、これらに向かって艦砲で対応するという実戦訓練を行ったという。
軍の機関紙が揚陸艦訓練をしたと公表したのは、有事の際に尖閣諸島に上陸する可能性を示唆するためとみられる。
また、明報は解放軍報を引用
「『江南群山の奥深く』で第2砲兵部隊がミサイルの迅速発射訓練を行った。
部隊の隊員は命令に迅速に対応するため服を着て寝ており、組に分かれ24時間当直をした」
と報じた。
明報は同部隊が江西省にあるものと推定、東シナ海を目標とした巡航ミサイル部隊だとの見方を示している。
この部隊は「空母キラー」と呼ばれる新型巡航ミサイル「長剣」を保有しているとのことだ。
』
尖閣諸島を奪回した後の、領海の制海権を握る訓練のようである。
奪回するのはそこそこの火力をつぎ込めばできる。
問題は、それを敵に奪い返されないことだ。
そのためには、制空権と制海権を握り続けることが必要である。
もし、それができないと、どうなるか。
奪った、奪い返されたの繰り返しというステップに入ることとなり、その結果
「固有の領土」といった主張は影が薄くなり、
再奪取されたことによる「支配した領土」という考え方がスジ論になってしまう
危険性がある。
よって、ポーズはとっても開戦はしない。
【中国海軍射撃用レーダー照射】