●13日、米華字メディア・多維新聞網は「尖閣問題に解決もたらす北朝鮮の核実験」と題した記事を掲載した。資料写真。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年2月15日 18時58分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=69436&type=0
北朝鮮の核実験で吹っ飛ぶ尖閣問題―米華字メディア
2013年2月13日、米華字メディア・多維新聞網は
「尖閣問題に解決もたらす北朝鮮の核実験」
と題した記事を掲載した。以下はその要約。
尖閣問題はまるで、日本と中国を主人公とする連続テレビドラマのようだ。
危機的状況にあるが、実際に両者が戦うことはないと視聴者の誰もが知っている。
ただ、両者ともきまりが悪くていたたまれないような顔をして見せているだけだ。
しかし、このタイミングで北朝鮮が核実験を実施した。
その恐るべき衝撃は、日中間でなんとか持ちこたえていた“連ドラ”をあっという間に覆い尽くし、視聴者の注意を一瞬でそらしてしまった。
北朝鮮の核武装は日本にとって脅威だ。
北朝鮮は本来、日本との対話で有効な切り札はもっていなかった。
しかし、日本は米国の制御によって核武装で対抗することは不可能。
一方の北朝鮮は、中国の放任主義のおかげで核武装に取り組むことができた。
北朝鮮は米国にとって何の脅威にもならないが、同国の核兵器と核技術が世界に拡散することを米国は極端に怖れている。
それは間接的に米国の安全を脅かす巨大な存在になるからだ。
北朝鮮の核武装は日本にとって確実な脅威であり、獅子身中の虫でもある。
それに比べれば、遠く離れた尖閣諸島は小さな問題でしかない。
北朝鮮と渡り合うには日本だけでは力不足で、自身の安全を図るには、米国や中国の助けが必要だ。
特に中国はこれまでずっと「至れり尽くせり」で北朝鮮に食糧支援を行ってきた。
小さな尖閣諸島をめぐって日米中の3カ国で演じてきたドタバタ劇は、北朝鮮の核実験という大事件の前にかすんでしまった。
しかも、この核実験にはまだ続編がある。
北朝鮮は今後も人工衛星と長距離ロケットの打ち上げを継続すると宣言しているのだ。
このため、日米中が予想もしなかった状況下で、尖閣問題が急転直下の収拾を迎える可能性が高くなっている。
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日本は2つの道のどれをとるかだ。
①.中国と手を結び北朝鮮を牽制する
②.中国という大国が日本ならびに北朝鮮という周辺国に翻弄されている姿を発信する
つまり、問題は北朝鮮なのか、中国なのかである。
北朝鮮に対しては、拉致問題さえ解決できれば、人道支援だけはおこないますよ、というメッセージだけだろう。
まあそれでも、結構有効な切り札にはなりかもしれないが。
核実験のもとでは人道支援以上のことはできない。
これまで、策定したもろもろの予定援助プログラムはまず凍結されるだろう。
また、基本的に日本はたとえ北朝鮮問題であっても中国と密なる同盟を組むということはない。
せいぜい、同意を与えるだけであろう。
日本の主たる問題は北朝鮮ではなく、強大化する中国である。
このことが、あらゆものの基本にあるのが今の日本の姿であろう。
日本としては安易な妥協はしないだろう。
それよりも、中国が北朝鮮に手を焼いているうちに着々とアジア周辺国の籠絡を進めることだろう。
「中国はたしかに大国ですが、日本も北朝鮮も対抗していますよ。
中国に怯えることなどありませんよ」
ってな具合に。
日本にとっては北朝鮮問題は日中問題を転換させることになりうる。
日本の立場を踏み固めるきっかけになりうる。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年2月15日 21時33分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=69440&type=0
日本防衛相、「日本は先制攻撃能力を備える権利ある」―英メディア
2013年2月14日、日本の小野寺五典防衛相は、英ロイター通信の取材に応える中で、周辺の安全環境に変化が生じれば、日本には先制攻撃能力を発展させ、迫り来る攻撃に対抗する権利があると述べ、今はまだこのような計画はないことを明らかにした。
ロイター通信が伝えた。
小野寺防衛相によると、日本を攻撃する意図が明らかで、脅威が間近に迫っている場合、日本は選択の余地のない状況であれば、法律に基づいて敵対目標を攻撃することが可能だという。
(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/内山)
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レコードチャイナ 配信日時:2013年2月15日 21時9分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=69441&type=0
日本の「自衛権」強調、先制攻撃能力追及は隣国の緊張招く―韓国メディア
2013年2月14日、韓国メディアが伝えたところによると、日本の小野寺五典防衛相は同日、日本の自衛隊は先制攻撃能力を備えるべきと発言した。
この主張は北朝鮮による3回目の核実験を踏まえてのものではあるが、日本の自衛隊が本当に相応の軍備を行い、先制攻撃能力を追求するなら、日本の隣国に緊張が走ることになる。
韓国の連合通信社が同日伝えたところによると、日本の首相や政府官僚は北朝鮮による3回目の核実験の後、「自衛権」をたびたび強調するようになった。
こうした態度は原則的立場を表明したものではあるが、2012年に自民党が政権の座に返り咲いて以来、「日本の再軍備」や「日本を普通の国にする」といった発言が徐々に増えており、韓国メディアは警戒が必要だと報道している。
(提供/人民網日本語版・翻訳/KS・編集/内山)
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日本は北朝鮮をネタに中国への牽制を強化している。
日中間はいまのところ尖閣領域での「巡視船の鬼ごっこ」といった遊びであり、それ以上は進んでいない。
せいぜいレーザー照射のロックイン問題ぐらいである。
それは、中国が海戦を回避しているためである。
昨年の8月から9月の論調はいまにでも開放軍が尖閣諸島奪取に向かうかのようであった。
しかし、時が立つにつれて、中国にはそれができない理由が多々あることが明らかになってきた。
尖閣問題は中国の内政の不満のガス抜きであって、中国当局が戦争にまでもって行く気がないことが分かってきた。
中国は開戦できる状態ではないということである。
それを隠そうと意図的にラッパの音量を大きくして、叫んでいる。
この状態を見透かして、日本が様々な圧力を中国にかけている。
そんな中、北朝鮮問題は日中問題を大きく変えるテーマになりつつある。
「鬼ごっこ遊び」が戦争想定の領域に入ってきたからだ。
ただし、相手は中国ではなく、中国の隣国の北朝鮮。
しかし北朝鮮への対応は即、中国への対応に同調する。
北朝鮮は日本が何をいおうと無理な国家だ。
日本にとってはお手上げ国家だ。
北朝鮮をコントロールできるのは中国のみというのは国際的必須の事実。
日本にできることは、北朝鮮に関してはないといっていい。
外から見ているしかない。
日本は北朝鮮対策をすることによって中国対策ができるようになってきている。
「巡視船の鬼ごっこ遊び」では有効な対策はとれない。
だが、核弾頭ミサイルともなると話はまるで違ってくる。
「いま、そばにある日本の危機」になる。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年2月23日 17時11分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=69683&type=0
北朝鮮の核開発が生んだ意外な副産物
=日中は尖閣問題を棚上げし協力か―ロシアメディア
2013年2月21日、ロシアラジオ局ボイス・オブ・ロシアはウェブサイトで記事
「日本は領土問題の棚上げを希望」を掲載した。
22日、環球網が伝えた。
ロケット打ち上げと核実験により一気に緊張が高まった北朝鮮問題。
20日、北京を訪問中の日本外務省アジア大洋州局の杉山晋輔局長は、中国の武大偉(ウー・ダーウェイ)朝鮮半島特別代表と会談し、北朝鮮問題について協議した。
尖閣問題で激しく対立してきた日本と中国。
いまだに妥協にはほど遠い現状だ。日中は建設的なテーマを探してきたが、北朝鮮の核開発凍結では意見が一致した。
両国はより重要な北朝鮮問題のために、意見の違いを棚上げにしたいと願っている。
すなわち、杉山局長と武代表の会談は北朝鮮問題が意外な副産物を生んだことを示している。
ロシアの専門家はこれをきっかけに日中の領土紛争の優先順位が下がり、日中間で建設的な対話が生まれる可能性を示唆している。
問題は米国の対応だが、中国との新たな友好に米国が口を挟もうとしても日本が抵抗する可能性もあるとみている。
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領土問題の棚上げを希望しているのは中国であって日本ではない。
海外からみると、弱々しい日本は中国の恫喝の前に萎縮しているように見えるのだろう。
日本自体もそういうポーズをとっている。
しかし、棚上げを希望しているのは、手詰まりで振り上げた拳のもっていきどころのない中国である。
日本は意図的に中国を刺激している側に回っている。
でも周辺にはそうは映らない。
結果、読み違える。
尖閣問題はいまや中国のアキレス腱になりはじめているのである。
【中国海軍射撃用レーダー照射】