●12日、中国のある著名投資家が、「中国人の道徳水準は1949年から急速に下降した。そして道徳や倫理は『権力と金』という強大な力に押しつぶされ、跡形もなく消え去ったのだ」と語った。写真は安徽省合肥市の街頭に掲げられた反汚職のスローガン。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年2月8日 21時47分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=69241&type=0
米NYタイムズ歴代中国駐在記者「共産党のお金への執着、昔よりひどい」―米華字紙
2013年2月6日、米華字紙・世界日報によると、米非営利団体のアジアソサエティーは5日、中国問題に関する研究会を開き、米ニューヨーク・タイムズの歴代中国駐在記者6人が招かれ意見を述べた。
1940年代に駐在したベテラン記者は
「今の共産党のお金への執着は、当時よりはるかにひどい」
と語った。
46年の国共内戦時代に駐在したトッピング氏は
「今の中国の若い人たちが最も高い関心を抱くのは、言論の自由と腐敗の解決だ」
と指摘。
当時南京に置かれた国民政府と現在の中国共産党政権を比較し
「腐敗ぶりはほとんど変わっていないが、金銭に対する執着度は共産党がはるかに上だ」
と語った。
89年の天安門事件を取材したクリストフ氏は、最も印象的な出来事を
「軍の発砲で倒れた学生たちを助ける農民の姿」
と回想。
「彼らは『教育レベルも民度も低く、民主主義はそぐわない』とされていたが、先入観をぬぐい去る光景だった」
と振り返った。
08年の北京五輪時に駐在したカーン氏は
「五輪が転換点になり、専制政治と資本主義が結合した“北京方式”が脚光を浴びた。
しかし、官民が癒着して莫大な金を使い、社会の安定をかろうじて維持するやり方に弊害が出ている」と述べた。
』
中国の「ニ大汚染」の是正策は見つからない。
二大汚染とは、
①.政府・共産党・解放軍に蔓延する汚職と、
②.大気・大地・水質にみられる環境破壊
の2つである。
これを解決する方法は当局にはない。
目先のもぐらたたきをやって、ごまかすだけであろう。
それが政府当局の延命策でもある。
中国のすべての問題はこの2つから派生している。
周辺諸国に対する恫喝外交は民衆の目をそらすためであり、社会格差の解決を求めるウップンの息抜きでもある。
最終的に、現政体が自壊するまで、この二大汚染の解決策はないのだろう。
『
日本経済新聞 2013/2/9 7:00
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD060N1_X00C13A2000000/?df=2
中国の大気汚染問題、解決阻む国有企業の既得権益
北京周辺など中国で発生した大気汚染が福岡市はじめ日本にも影響を広げている。
汚染の状況はかなり深刻で、中国では健康被害が出る恐れが高く、当局は外出を控えるよう呼びかけている。
汚染の中でも今回、問題になっているのは「PM2.5」と呼ばれる微少粒子状物質であり、肺がんやぜんそくなど呼吸器系に害を及ぼすといわれる。
中国の大気汚染は1990年代半ば以降、深刻化しており、中国の新聞には全国の大気汚染情報が毎日、掲載されているほどだ。
ただ、汚染の内容は大きく変化している。
かつては最大の汚染源は石炭火力発電所で、窒素酸化物(NOx)や硫黄酸化物(SOx)が最も深刻な問題だった。
酸性雨などの原因となるもので、中国各地の湖沼が酸性化し、魚など生物が激減した所も少なくなかった。
中国政府は90年代にはごく一部の火力発電所にしか装備されていなかった脱硫、脱硝設備を各発電所に設置するよう義務づけ、今では一定規模以上の発電所の大半には脱硫、脱硝装置を完備している。
その結果、NOx、SOx対策については十分ではないにせよかなり前進がみられた。
代わって、この4、5年目立ってきたのがPM2.5であり、その発生源は自動車とりわけディーゼルトラック、バスといわれる。
欧州や日本ではディーゼルエンジンが劇的に進化し、排ガスはきわめてクリーンになった。
だが、古いエンジンをそのまま搭載したトラックが多数走り回り、ディーゼルエンジンの技術開発も進んでいない中国ではディーゼルエンジンが大気汚染の主要な原因になっている。
中国は高速道路の建設が進み、総延長が9万キロを突破する一方で、鉄道建設は近年、高速鉄道など旅客輸送中心に進められたため、国内物流はトラック輸送が急膨張している。
様々な物資が運ばれるなかで、火力発電所向けの石炭輸送は大きな比重を占める。
産炭地の山西省や内モンゴル自治区から北京、上海などに向け、本体と後ろに補助トレーラーをつけた20トン積みの大型トラックが長距離を走っている。
数年前には火力発電の需要ピークの夏場に山西省から北京まで石炭輸送のトラックを中心に100キロの長さで車が連なる大渋滞も起きた。
石炭火力発電の脱硫、脱硝は進んでも、石炭輸送のトラックが大量のPM2.5を排出するために中国の大気汚染は収まるどころか、別の方向で深刻化している。
モータリゼーションの急進展ももちろん大気汚染の悪化につながっている。
09年から連続4年、中国は世界最大の自動車市場になっており、昨年は乗用車、商用車の合計で1930万台の車が販売された。
保有台数は1億2000万台に達している。
急激に自動車が増加したことで、北京、上海など大都市はもちろん地方の省都クラスの都市はどこでも毎日朝夕には大渋滞が発生しており、それが排気ガスによる汚染を拡大している。
■中国の物流ではトラック輸送が中心的な役割を担っている
とすれば、中国の大気汚染の解決にはまず、トラックのディーゼルエンジンの進化、古いエンジン搭載車の廃棄などが不可欠だ。
しかし、主要なトラックメーカーには新規投資なしで利益を生む現状のトラックを改良するインセンティブがない。
トラックメーカーには第一汽車、東風汽車など名門の国有企業が多く、政治力も強い。
ディーゼルエンジンの排ガス規制を強化すれば、技術力の高い米欧日のメーカーを利するという警戒感があるため、なかなかディーゼルエンジンの改良が進まない。
一方、燃料にも問題がある。
ディーゼル用の軽油では日本や欧州は規制を段階的に強化し、汚染物質がほとんどない段階までクリーンになっている。
だが、中国では硫黄分などの規制が緩いままだ。
国内の石油製品販売は中国石油天然気集団(CNPC)と中国石油化工集団(シノペック)の2社が握り、両社ともきわめて強力な政治力で燃料の環境規制強化をブロックしている。
規制が高められれば、精製設備の改良、更新などで莫大なコストがかかるからだ。
中国の大気汚染の背景にはディーゼルエンジンと燃料のイノベーションという課題があるが、それを達成するには大手国有企業の既得権益を打破するという政治の問題がある。
中国の大気汚染は一筋縄では解決できない。
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レコードチャイナ 配信日時:2013年2月12日 20時12分
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=69362&type=0
<中華ボイス>
強大な力の「権力と金」、道徳や倫理は押しつぶされ消え失せた―投資家
2013年2月12日、中国では汚職や社会の腐敗が深刻で、2012年11月に新華網と雑誌出版社「半月談」の共同開設するコラム「毎日調査」が実施した調査によると、
「中国の将来的な発展の主な課題」に対し、70.5%の回答者が「汚職問題」だと答えている。
そのため、習近平(シー・ジンピン)新政権も反腐敗を強く推しだしており、問題の改善が期待されている。
中国の著名投資家である薛蛮子(シュエ・マンズー)氏は、
「中国人の道徳水準は1949年から急速に下降した。
文化大革命中、息子は父親を批判し、妻は夫のあらを探した。
また、友人は互いに悪事を暴きあい、品格は地に落ち、道徳は失われた。
改革開放からの30数年、中国は金銭に向かって突き進み、『権力と金』の力は強大になった。
そして道徳や倫理は強大な力に押しつぶされ、跡形もなく消え去ったのだ。
なんと嘆かわしいことか」
と語った。
』
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JB Press 2013.02.14(木) 姫田 小夏
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/37119
中国が環境対策に本腰を入れない理由
深刻な大気汚染も飢え死によりはマシ?
「もう北京出張は当分行きたくない」――。
中国人の友人が出張先の北京から戻ってきた。
マスクをしてもノドは荒れ、口のまわりには水泡ができたという。
電話の向こうからは、「命からがら帰国した」かのような憔悴ぶりが伝わってくる。
日本のメディアも連日伝えるように、中国では大気汚染が深刻だ。
2013年1月、北京でスモッグが発生しなかったのはたった5日だった。
上空には4000トンにも上る汚染物質が浮遊しているともいう。
こうした浮遊粒子状物質のうち、特に粒径が小さいPM2.5(直径2.5マイクロメートル以下の微粒子)は喘息や気管支炎を引き起こすとされる。
北京ではマスクなしでは外出できないような状況だ。
スモッグは北京上空のみで発生しているのではない。
中国の960万平方キロメートルに及ぶ国土の7分の1を覆い、広域に及んでいる。
上海も例外ではない。
1月30日は重度の大気汚染が18時間も続いた。
心臓病、動脈硬化、肺癌の発症を恐れる市民は自宅に閉じこもった。
実際、北京では、2000年以降の十数年間で肺癌の患者数が60%も増えた。
上海では2010年、PM2.5が原因で死亡した患者が3000人近くに上るとも言われている。
「空気中の猛毒を直視せず、何年も放置した」。
中国のネット上の書き込みでは環境問題に無力な役人を突き上げる声が渦巻いている。
■「飢え死にするよりも喘息で死んだ方がマシ」
中国では省エネや汚染削減が政策上のスローガンにもなっていた。
経済発展一辺倒から一転して省エネ・環境問題への取り組みを掲げるようになったのは、「第11次5カ年計画」(2006~2010年)からである。
「GDP当たりのエネルギー消費量を20%削減」
「主要な汚染物排出総量を10%削減」
などの目標を掲げ、政府や行政各部門はその達成義務を負うものとされていた。
前者については19.1%の削減、
後者については大気汚染物質(SO2)で14.29%減、
水質汚染物質(化学的酸素要求量:COD)で12.45%減となり、
国務院曰く「顕著な効果を上げた」ものとなった。
しかし、数字と現実に恐ろしいほどの乖離があることは、最近の惨状を見れば一目瞭然である。
第11次5カ年計画では、政府や行政各部門が達成義務を負うとはいえ、いかにして役人に本腰を入れて取り締まりを行わせるかが、もう1つの課題となっていた。
「削減目標を達成すれば昇給昇進」
と鼓舞しても、この作戦は長続きするものではなかったようだ。
地方政府は現在に至っても“投資誘致至上主義”にとらわれている。
経済成長の勢いを削ぐことにもなりかねない環境対策は、地元企業の利益に相反するものと考えられている。
「飢え死にするよりも、喘息でむせ返って死ぬ方がマシ」――。
地方政府の役人の本音はこれだ。
そこには、環境問題など真面目に取り組んでいたら、貧困から脱することができない現実がある。
企業にとっても、環境問題への真面目な取り組みは足かせになる。
例えば、排水処理。
先進技術を駆使した処理システムのコストは1000トン当たり300元かかるが、
従来システムならば60元と5分の1程度で済む。
華東地区のある工場では、先進排水処理設備を導入したものの、稼働させるのは当局の検査が入るときのみだ。
平常時は基準値の10倍を超える汚水を平気で「偸排」(toupai:「垂れ流し」)する。
「偸排」が見つかれば、1回10万元(1元=約13円)程度の罰金を科される。
しかし、中国人経営者は「偸排」を選んでしまう。
新しい設備を稼働するよりも罰金を払った方が断然安いし、「手っ取り早い」ためだ。
地方政府にとっても、不正をしてでも利益を出して納税してもらった方がありがたい。
中国には環境に関する法律はあるが拘束力がない。
さらに地方によって法の解釈が異なる、という点も問題となっている。
■中身がなかったいままでのスローガンと取り組み
上海万博は第11次5カ年計画の最終年度である2010年に開催された。
上海万博のスローガンは、
「より良い都市、より良い生活」だった。
もちろん「低炭素社会の実現」もその中に織り込まれていた。
環境対策や省エネがもたらす持続可能な都市の発展
――だがそれは“万博期間中だけのスローガン”に過ぎなかったようだ。
期間中はエコプロジェクトがあちこちで立ち上がった。
天津エコシティなどに見る省資源、資源循環の効率化をコンセプトとする環境都市プロジェクトは、約30平方キロメートルの敷地に35万人が居住するという大規模案件である。
中国は類似のエコシティを各地に作ろうとした。
しかし、それは本気で取り組む“エコロジー”ではなく、単なる不動産開発の域を出るものではなかった。
また、驚くべきことに、中国は国際社会において“環境立国”としてプレゼンスを高めようという野望を抱いている。
発展途上国間の協力である「南南協力」がそれで、南アフリカ、ラテンアメリカ、キューバ、インドでクリーン開発メカニズムを導入しようと計画を進めている。
中国は南南協力の中で、先進国から“吸収”したマネジメントやノウハウを用いて、イニシアチブを掌握しようとしている。
しかし、足元はこのありさまである。
今回浮き彫りになった中国の環境問題の深刻さは、中国のいままでの取り組みが
「単なるお題目に過ぎず、ほとんど実を伴わない」
ことを露呈した。
■環境問題を金で解決しようとする中国企業
今から約40年前、深刻な公害が社会問題になっていた日本では、「大気汚染防止法」「水質汚濁防止法」「悪臭防止法」など公害関連の法律が次々と整備された。
同時に、各業界が公害技術研究会を発足させ、公害防止についての製造技術の研究や、公害防止設備の開発などについて共同で研究をするなど、情報交換に動き出した。
企業も自らの存亡をかけて公害対策に真剣に取り組み、予算を投じた。
例えば紙パルプ業界では、当時、
王子製紙が公害防止のために投じた金額は 600億円に上る。
それは業界の年間の利益に匹敵する金額に相当するものだった(王子製紙刊『紙の文化と産業 製紙業の100年』昭和48年)。
転じて中国では毎年、工信部(中国工業情報化部)が“汚染業種”と言われる業界ごとに公害を引き起こしている企業名を公表する。
これには、ブラックリスト認定することで、“改善が追いつかずに落伍した企業を淘汰”する狙いがある。
今回の大気汚染問題でも、当局は103の企業をターゲットに絞り込み、生産停止や拡張工事の指し止めなどを命じた。
しかし、ブラックリスト方式は、もはや効果を発揮しない。
なぜなら金銭で解決できてしまうからだ。
ブラックリスト作成は
「地元政府がお目こぼし料を請求するため」のもの
に過ぎなくなっている。
罰金やお目こぼし料、中には環境局長が親族にコンサルを経営させ、摘発を免れる「コンサルタント料」など、中国の環境対策はほぼすべてが「金銭による解決」にとどまっている。
果たして中国は、日本が歩んだ道をなぞることができるだろうか。
■国民の意識の高まりに期待
ただ、1つだけ期待できるものがあるとすれば、それは環境に対する「国民の意識の高まり」だ。
中国国民はこれまで、環境問題の解決はまったくの国任せだった。
環境や省エネ問題は「政府や企業が行うべきもの」という認識が強く、「個人の行動の重みと意義」に心を向けることはなかった。
しかしここに来て、中国各地で抗議活動が増えてきている。
過激な抗議活動のやり方は必ずしも支持できたものではないが、「環境問題は自分たちの手で」という意識は少しずつ高まってきているのだ。
「万博世代」にも期待したい。
上海万博には多くの若者がボランティアとして参加し、環境対策や社会貢献の意義を学んでいる。
彼らは市民を動かす力を備えていると言ってもいいだろう。
「日本がそうだったように、中国も国民が訴訟を繰り返せば変わる」
――中国問題の専門家はこう唱える。
確かに、日本の近代工業の発展は、住民の反対運動を受けて、社会と共存する方法を模索する歴史だったとも言える。
現状では“民意不在”の中国がどこまで抜本的な改革を行えるかは未知数だと言わざるを得ない。
だが、少なくとも隣国日本にはそのヒントがたくさんある。
大気に国境はない。
日中間で政府、企業、市民レベルの互恵的交流をこれまで以上に促進し、「環境意識」を高めてもらいたいものだ。
』
「ただ、1つだけ期待できるものがあるとすれば、
それは環境に対する「国民の意識の高まり」だ」
ということは、
「政府ができないから国民が、民意がやる」
ということでもある。
それは即「反政府運動」になる。
それが現在の中国の言葉の定義だ。
よって、国民民意による実行はできない。
国民民意が果たして当局をどれほど動かせるかであるかがだ。
政府が自壊しない限り、
「飢え死にするよりも、喘息でむせ返って死ぬ方がマシ」
ということになるだろう。
【中国海軍射撃用レーダー照射】